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マエストロインタビュー

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2010年02月03日更新 株式会社ソローサービス 代表取締役 鈴木拓様

セキュリティーとコストについて

鈴木「こないだホリエモンの講演を聞いたのですが、これから大企業ほど規制が強くて、パソコンがあってインターネットに繋がっているのに、会社でしか作業ができなくて会社の情報しか取れない、それじゃ何のためのインターネットかわからないと。だから小さい組織の集まりで仕事をしたほうがより効率的なのではないかと。」

中田「いはゆるソフトアライアンスというやつですね。お互い足りないところをアウトソースしながら協力して手をつないでいくという・・・」

鈴木「その通りです。」

中田「実は弊社でも今年から徐々にベビーシッターを始めるのですが、或る認証保育園と業務提携して研修の部分をアウトソースするんです。アウトソースを受ける会社でありながら自社の中でも他社にアウトソースしているんですね。」

鈴木「そういう企業同士のネットワークを繋げるのがシステムであったりインターネットだったりもするわけですね。」

長瀬「そうですね。」

鈴木「あまりにもガチガチの規制の中でやっているととても非効率のような気がします。内部の情報を漏らさないためにはどうすればいいとか外部からの情報をどのようにブロックするかとか、そういうことばかりに時間とお金をかけているとせっかくインターネットがあるのに本末転倒ですね。」

長瀬「セキュリティーコストというものですね。中国はそういった点はボロボロだけど、だからスピードが速いという面がある。日本は敏感ですからね。セキュリティーコストが高い。薬の価格が高騰するのもそうです。日本は中国に比べて5~8倍のテストをしている。逆に言えば中国は1/5~1/8のコストで薬を製造しているわけです。競争にはなりませんよね。」

鈴木「そうですね。」

長瀬「バーターというのはどこにでもあって、いいサービスというのはやはりどうしても高くなる。たとえばご不在宅のお客様からお預かりしている鍵を毎回事務所に返却するとセキュリティーレベルは上がりますが、スタッフに往復分の時間給と交通費が発生します。そういった選択肢を与えるのは重要で、そのコストを払ってもセキュリティーのことを考えて、鍵は毎回事務所へ返却をご希望されるならそうすることも可能なのですが・・・。」

鈴木「そのコストをかけるだけの意味があるかどうかということですよね。」

長瀬「そうなんです。」

鈴木「システムを作る時の考えってデータベース組むときもそうなのですが、使いまわしできるパッケージを組み合わせて作るんですね。そうすると変えるときラクじゃないですか?」

長瀬「マイクロソフトの製品なんかね、いい感じで使いやすいですよね。ソフトはアクセスですか?」

鈴木「いえ、ファイルメーカーです。」

長瀬「ファイルメーカーは評判良いですね。使いやすいですか?」

鈴木「そうですね。」

長瀬「エクセルとは連携できるんですか?」

鈴木「出来ますね。もちろんマイクロソフト同士の方が整合性はありますが。」

長瀬「ファイルメーカーはもともとマックのソフトですよね。」

鈴木「そうです。最初に入った会社が広告代理店でアクセスを使い始めたのですがまだ一人一台パソコンがない時代でした。誰もパソコンをできる人がいない中で私はたまたまできたんで君はパソコン担当ね、ということになったんです。それから2年して小さい出版社に転職したのですが、そこがマックだったのでファイルメーカーなんです。その会社にはデータベースを組める人はいなくて私がエクセルのデータをファイルメーカーに作り直してファイルのデータを整理してそこで使い方を覚えました。」

長瀬「なるほど。」

鈴木「そこから光通信グループに転職して3年間いました。」

長瀬「え? 光通信っぽくないですね。」

鈴木「言われるんですけどね。」

中田「光通信っぽいとは?」

長瀬「ゼツリン」

鈴木「イケイケの営業です。ヤバイです。光通信もファイルメーカーなんです。」

中田「へえ。」

鈴木「所属していた部署でファイルメーカーでデータベース作って業務フローを作って新規事業の立ち上げもやっていたのでその都度全部やっていました。その光通信グループの社長が独立したので私も一緒に独立してその社長と会社を1年半一緒にやりました。」

中田「その社長さんと独立した会社ではコンサルタントですか?」

鈴木「いえ、事務代行、特に中小企業の支援事業をやりたかったので経理事務です。たまたま最初にいただいたのが経理関係の仕事だったので。別に経理にこだわる必要はないけど結果的にニーズが多かったんですね。中小企業のアウトソーシングのニーズで一番多いのはやはり経理なんです。経理の人が聞いたら怒られるかもしれないですが中小企業の経理社員に30~40万払ってじゃあ1日中経理をやっているかというとやっていない。全然違うことをやっていたりするわけです。だったら外注したほうがいいと」

長瀬「法務はやられるんですか?」

鈴木「法律相談とかになるとやはり資格の縛りなどがありますからね」

中田「最近、行政書士が弁護士の業務をしていて問題になるなんて話も聞きます。」

鈴木「ええ。でも資格の縛りというのはひどくて本当は実務的には出来ても法律で自分たちにしかできないようにしている。」

長瀬「車の免許と同じですね。でも今、会計士も一時期増やしすぎてあぶれているという話も聞きます。」

鈴木「一時期は全然足りなくてひっぱりだこだったんですけどね。」

中田「弁護士は特に昔はアメリカよりも日本の方がなるのは圧倒的に難しかったと思いますが、アメリカでは医者よりも弁護士の方が収入が良いという話も聞きます。弁護士の社会的な位置づけが全く違うのだと思います。まあ隣のワンちゃんがうるさいということで訴訟になる国ですから。」

鈴木「そうですね。」

長瀬「今後ソローさんは経理代行業をメインにやっていかれるんですか?」

鈴木「私は大企業と中小企業の格差をなくしたいというのが事業コンセプトなんです。アイデアはあっても資本がなくて何かができないとか中小企業にはいろんな悩みがありますが、そういった様々な問題を解決する仕組みを作りたいんですね。ビジネス交流会の目的もいろんな業界のいろんな人をネットワーキングしてリソースもなければアイデアもなくても人のつながりによって大企業と対抗できるというきっかけを作ることだと思っています。自分の会社だけを大きくしようという気持ちはなくて、もちろん大きくはなりたいですがみんな一緒に大きくなりましょう、と。そのために必要なものは全部提供したいですね。」

中田「マエストロの戦略のひとつとしてFC展開があります。しかし1年に何十店舗という無理な拡大志向ではなくて1年に数店舗レベルで首都圏エリアからじっくり固めていきたい。急激な展開は品質の低下を招く恐れもあります。それだけは絶対にしたくないですからね。」

鈴木「品質は重要ですね。安かろう、悪かろうの時代はもう終わったと思っています。」

長瀬「でもね、まだまだ価格を下げないとどうにもならないというのもあるんです。家事というのはどうしたって消費で、月2万円を切るぐらいじゃないともう少し伸びないですね。」

鈴木「介護サービスでも価格が下がると品質が落ちるというのがあります。価格とサービス品質のバランスって難しいですよね。」

中田「人で成り立っているサービスは原価の最低ラインっていうのが決まってしまいますからね。」

長瀬「介護の世界でも一度介護保障を下げて品質を落としたときネガティブな記憶が残っている人というのはもう戻ってこないと思います。でも介護は国全体で考えなければならないもっと大きい問題ですけどね。」

長瀬「システムも人に基づくものでないとね。サーバーが一人で仕事をしてくれるわけではないですからね。携帯電話でお客様のご要望を管理できるようになればよりコアに集中できるというのは同じですね」

鈴木「そうですね」

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