マエストロスタッフブログ

家事屋のお仕事:アーカイブ

正しい家事代行会社の選び方~様々な会社達編~②ミッシェルHS
2011年5月 2日 15:12 | トラックバック(0)

引き続き正しい家事代行会社の選び方です。

今回はミッシェル・ホームサービス(以下、ミッシェルH)です。

ミッシェルは、元々クレアティ・サービスという個人運営の会社だったものを、昭和シェル石油が買収して出来た会社です。長瀬は旧クレアティの佐藤さん時代からお世話になっており、現在の番場社長にも愛がって頂いているので、ここでも若干バイアストークになります。(※繰り返しになりますが、リベートはもらってません)

私の勝手な定義によると、家事代行業界では、時系列的に3つの世代に分かれます。
第一代は1990年代前半か、それ以前にサービスを開始した前回ご紹介したミニメイド・サービスと、サービスマスターのサブプランとして導入されたダスキン・メリーメイドの2社。第二世代が2000年このミッシェルHS(旧クレアティ)と、後述するベアーズ。そして、弊社を含むその他大勢が第三世代です。第一世代の2社は、若干ターゲットが違うので、現在の家事代行の流れを作ったのは第二世代の2社ということになります。

 そのミッシェルですが、実にまともというか、真面目な会社です。バックオフィスの体制が整っており、コールセンター、マネージャーによる対応共に素早く丁寧です。スタッフさんの採用も常に行っており(※常にというのが重要)、厳しめにセレクションしているようです。また、結構な経費をかけて、スタッフさん向けの慰労会のようなものを行っているようで、お金持ち会社ならではだなあと、毎年羨望の眼差しを向けています。ちなみに弊社の慰労会は小規模ですが、飲み&カラオケはよく実施されます。

 また、我々のような小さな会社は、広告などでつい虚勢を張りたくなり、スタッフの数だとか、顧客数を過大に表示する傾向があるのですが、こちらの会社は大人の余裕というか、そのような過大広告は全くしていません。尚、私の知っている限り、都市直営型(FCをしていない)の業者の中で、顧客数が最も多いのはここです。当然、スタッフの数もかなり多いようなので、当たり外れはあると思いますが、そこはしっかりと要望を伝えて、気に入らない時は大人の態度でクレームをすれば、ちゃんと対応してくれると思います。

 

正しい家事代行会社の選び方~様々な会社達編~①ミニメイドサービス
2011年4月25日 19:13 | トラックバック(0)

さて、前回のエントリで微妙な業者が増えた、という内容の記事を書きましたが、逆に私が6年間仕事をしてきた中で、ここは問題ないでしょうという会社を紹介していきます。中には知り合いもいますが、別にリベートを受け取っているわけではないのでご安心ください。

ミニメイドサービス
家事代行専業会社のまさに老舗ともいえるミニメイド。業界でここをロールモデルにしていない会社は、最早モグリであるいっても過言ではありません。直営/FC両方やっているようですが、とくに直営の品質は非常に高いことは間違いありません。しかし、唯一のネックは値段の高さ・・・。一部のFCでは、やはり若干品質が落ちる場合もあるようですが、比較的こじんまりと商圏をせまくとって事業を営まれているFCオーナーさんが多いようで、あまりにもひどいサービスが自分の首を絞めることをしっかりと認識しているようです。

弊社のサービススタッフさんで、元ミニメイドにいましたというスタッフの方を採用したことがありますが、極めてまともな方が多く、いまだに活躍して頂いています。尚、彼らが前職を離れられた理由は引っ越しなど、やむを得ない事情によるものが殆どであり、後ろ向きな者はありません。

ちなみに、最近よく、「収納コーディネート検定持っています」と言って応募してくるスタッフさんがいらっしゃいますが、この「収納コーディネート検定」とは、こちらの会社が実質的に運営している団体であるところのNPO法人ハウスキーピング協会が実施している民間検定です。これの資格は所定の講座(座学講義)を受講することで得られるものなので、この資格を持っている=整理・収納のプロである、というわけではないようです。もともと、非常にセンスに左右される仕事でもありますが・・。


最近同業が増えたなーと
2011年4月15日 11:23 | トラックバック(0)

最近あまり意識していなかったのですが、ここ数年で家事代行の業者がだいぶ増えましたね。東京だけでなく、北海道、名古屋から四国まで。ほとんどの会社はそれぞれ地域性などを考えてターゲットを決めて、頭をひねりながら良いサービスを提供しようと日々励んでいる様子。頑張って欲しいものです。

ところで、代表者の名前を見ていると、元弊社の従業員が独立して開業していたり、中には元顧客の名前があったりすることも。それ自体は有りがちなことなので問題ないのですが、HPの内容が一字一句同じだったりすると、さすがに良識を疑います。

そういう会社は、今は亡き銀座の某社のように、運営者や運営会社自体が非常に胡散臭いこともあるので、家事代行サービスのご利用を検討されている方は、一度運営者の名前で検索をしてみると面白いと思います。


家事代行のマエストロサービス

海外の家事代行事情③ドイツほかヨーロッパ
2009年7月16日 16:01 | トラックバック(0)

さて、3回目はドイツ、及びヨーロッパの国々です。

なぜドイツかというと、一つには家事代行を促進する特徴的な仕組みが存在すること、いま一つは単に私が幼い頃ドイツ(当時の西ドイツ)に住んでいたため、実体験を元に書くことが出来る為です。

さて、私はデュッセルドルフという日本人がたくさん住んでいた町の郊外に住んでいたのですが、ベビーシッターさんや、家政婦さんは良く来ていました。彼らは主に近所の大学生ぐらいのお姉さんで、週に何回と決まっているというよりも、必要な時に電話をすると、フラッとやってきて色々とお世話をしてくれるような感じだったと思います。30年近く経った現在の状況はどうなのだろうかと、ドイツ人の友人に聞いてみたところ、いくつかの事がわかりました。

・ベビーシッターは相変わらず地元の知り合いに頼むことが一般的だが、都市部(友人はベルリンに住んでいる)では知り合いを見つける事が難しい。この場合はやはりサイト等を使って探すことになる。行政あまり積極的に斡旋をしていないので、民間のサイトで探すが、ナショナルブランドのようなものはない。
・家事代行も殆ど同じで、地方では相互扶助というか、お互いに世話を焼くことで事足りているが、都市部では業者を使う。個人がドア営業をかけてくることもあるらしい。
・ドイツはトルコ人の移民が多く、彼らが3K市場で労働力を供給しており、家事代行・家政婦として働くことが多い。もちろん"世界のメイド"フィリピン人も健在だ。

そしてもう一つ聞いたのが、
・雇い主は、家政婦を雇うと税控除が受けられる。
というもの、これがminijobといわれる特徴的な制度です。

まず、前提として、雇用者は家政婦を「社会保険」に加入させなければなりません。
ちなみに家庭内のヘルパーの場合は12%月ごとに一括で支払います。月の利用上限額は400€で、この範囲内であれば、労働者は無税で働けてかつ、年金・健康保険にも入れます。


そして、個人世帯が家政婦等を上記のように社会保険加入義務を負う形で雇用すると、年額2400ユーロまで税控除を受けられます。これにより節税メリットが生まれ、税金払うくらいなら家政婦雇うか、という流れになるようです。

ちなみに、ドイツの業者を調べてみましたが、ドイツ語のサイトしかなく、詳細は不明。でも、雰囲気的に大体おんなじことやってる感じですね。それにしてもサイト名がゲルマンメイドってどんなのが来るんだろうかとワロタ。
http://www.haushelden.de/
http://www.germanmaid.net/


海外の家事代行事情②香港編
2009年6月12日 15:31 | トラックバック(0)

第2回は香港編です。

■市場
hongkongmaid.jpg実は、香港は知る人ぞ知る家政婦大国です。香港で働くメイドの数は約24万で、人口が700万弱であることを考えると非常に多いと言えます(人口の3.4%)。国土が狭く、人口の少ない香港では、早くから女性の労働力を有効活用する政策が取られており、ネックである育児と家事労働の負担を軽減するため、積極的に労働者を海外から招聘してきた、という事情があります。このことから、海外のメイドを雇用する際のガイドライン(最低賃金、住居スペースの確保、帰国時の航空券の支給など)も行政によって規定されており、労働者に働きやすい環境を提供していると言えます。
http://www.hongkong.alloexpat.com/hongkong_information/maids_in_hongkong.php

ちなみに、日本にもほぼ同じようなガイドラインがあるのですが、「日本人は、外国人の家政婦を招へい出来ない」という、実にありえない規定があります。国内労働者を保護するということでしょうが、その辺はぜひ市場原理に任せてほしいものです。

24万人が最低月給5.5万をもらっているとすると、約132億円/月となり、年換算だと1584億円となります。大雑把に見積もってこれくらい香港での市場規模でしょうか。

■顧客と労働者

前述のように、香港では中流以上の市民は何かしらの形(住み込み、またはパート)でほとんど家政婦を雇います。家政婦集団の中で最大数を占めるのがフィリピン人で約15万人、次いでインドネシア人7万、マレーシア、タイと続きます。意外なことに中国本土の人はそれほど多くありません。フィリピンは国策としてメイドを近隣諸国に輸出している程(※)で、英語が話せて、高等教育を受けた人が多く、また宗教的にもキリスト教であるため、欧米人には最も人気があります。ちなみに弊社にも10人程のフィリピン人がいますが、多くは真面目で同じ年齢の日本人と比べても非常によく働きます(時間の感覚などにズレは感じますが)。労働者の年代構成をみると、20代前半~40代前半と日本に比べるとかなり若い人が多くなっていますが、これは高齢になるにつれあまり雇い手がいなくなり、職につけず本国に帰ってしまうためです。

※フィリピンには「海外雇用庁」という、その名の通り海外での雇用を促進するための行政機関が存在します。

香港での顧客(雇用者)の大半は日本と同じく共働きの夫婦と、外国人駐在員達です。日本やアメリカではフルタイムの住み込み家政婦というのは少なくなっていますが、香港では住み込みで雇った場合でも賃金は4000HKD(5-6万円)程度とかなり安いため、月~土フルタイムで雇用する人が圧倒的に多く、また中流以上の家庭では利用するのがあたりまえ、という感覚です。

■サービス形態と価格・品質
hk.phipne.jpg
サービスの内容は、掃除・洗濯・料理に加えて、ベビーシッター、運転手、から高齢者の介助的なことまであらゆることをします。
メイドの中には教師の資格を持っていたり、音楽が得意であったりするものも多いので、子供の面倒を見る際には、教材を与えて初期教育を行ったり、ついでにピアノを習わせたりと、もはや家政婦の領域を超えて付加価値を提供する者もおり、当然値段は高くなるとは言え、日本で幼児教育の塾や英会話スクール、音楽教室に通わせることを考えると断然格安で、まさに母親の楽園といえます。

事業者の運営形態が、派遣/請負契約ではなく、斡旋紹介となるため、労働者に対する教育は香港国内ではほとんど行われません。結果として、家政婦のスキル・作業品質には日本のそれ以上にバラツキが出てしまいます。フィリピンの場合、国内のメイド養成機関のようなところで一応訓練は受けるのですが、それほど厳しいものではないため、どうしても個人の資質に左右されることになります。私も日本にいるフィリピン人メイドを数十人使用してみましたが、はたして国民性なのか、概して細かい部分に気が回らない人が多いと感じます。(床に髪の毛が残っている、食器の拭き後が取れていない、鏡に拭き後がある etc..)

■事業者

香港でも我々のようなagencyが存在します。大きく異なる点は、事業者と顧客が定期的な請負契約を結ぶのではなく、顧客は手数料を支払い、事業者は最初だけ斡旋をする、という点です。ざっと調べた感じだと斡旋の手数料は2500-3500HKD(3-4万円)が相場です。この手数料にはメイドを国内で探す/フィリピンなどの海外から探して紹介する経費の他、ビザの申請代行や契約書の作成手数料が含まれます。この他に、成約時に受ける健康診断や保険などで+数千円が必要となります。

【Maid Agencyの例】
World Champ International Employment Agency
Aura Employment Agency
Amahnet

残念ながらここの売上や利益のデータは見つかりませんでした。あしからず。

hkmaids.JPG
このように、外国人の労働力を活用するという点で、すでに発展している香港ですが、国家財政の危機から、こうした低収入の外国人労働者に対しても課税を強化していく動きなどが出て来ています。
これは利用者にとってのコスト増につながるため、利用者数は若干減ることが予想されています。ただ香港全体としては順調な人口増加が見込まれているので(2050年までに940万人予測)domestic serviceの市場規模はゆるやかに増加すると思われます。


前述のように、日本ではVISAの問題から外国人のメイドを雇うのは非常に難しい現実があります。
昨年後半からの不況で、現在各社とも家事代行スタッフの労働力には余力がありますが、これはあくまでも一時的な状況であると思います。若年人口の減少から、将来的に労働力が足りなくなることは間違いないので、そろそろ国も本腰を入れてこの辺のいしゅーに取り組んでほしいものでございます。

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香港とは関係ありませんが、中国の家政婦をリサーチしていたところいくつか笑える記事を見つけました。気晴らしに参照されたし。

ITmedia +D PC USER:リアルなメイドさんを中国で雇ってみた


ありえない家政婦



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